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手元供養の構成について

当時の厚生省の技官官僚の大半は、結核が下火になった原因は、結核の特効薬のストマイ、パス、ヒドラジットなどの開発と、ワクチンの予防であるBCG、結核の発見のために使われたツベルクリン反応などによるものと思う結核対策がうまくいったこと、それに日本は世界でもトップクラスの衛生状態のいい国になり、日本人も厚生省も伝染病を軽視するようになったのである。
この結果、歴史と伝統のある「防疫課」は廃止され、「結核予防課」もなくなった。 まさに“天下泰平”だったわけである。

そして、この流れに沿っていったのが、実は「インフルエンザ」なのである。 インフルエンザの考え方は日本の場合、結核より屈折している。
端的にいうと、日本では、ワクチンの評価が諸外国にくらべて特段に低い。 この点は、日本の特別の現象である。
この点は本書でも強調してきたが、根本的には、日本では学者でさえ、インフルエンザとかぜを混同しているということと、インフルエンザワクチンに厳密な統計学が導入されておらず、専門家とみられる人たちも統計学に基づいた疫学を知らないと指摘する人が多い。 これが根本的な欠陥で、そのために、集団感染が起きたりしている。
しかもコトの重大性を感じていない人も多いのは遺憾である。 医師のなかに「かぜのワクチンは、副作用があるが、効果は低い」という人がいる。
率直にいって単なるかぜなら2〜3日も寝ていれば、まず治る。 これはそれほど問題ではない。
厄介なのはインフルエンザである。 インフルエンザのウイルスは大流行しなくても、毎年のように存在はしている。
老人で抵抗力がなかったりすると、下手をすると肺炎を起こして死ぬことになりかねない。 老人にとって肺炎は致命傷になる。

若いときだと肺炎は仮に起こしても抗生物質で肺の炎症は止まる。 ところが老人になると、抗生物質が効きにくくなり、それで死ぬことが多い。
老人の死因を見ると、肺炎が意外に多いのはそのためである。 ワクチンの効果が、日本は欧米にくらべて低いデータしか出ていなかったのは、統計学の知識の問題と、インフルエンザとかぜの混同がある。
きっちりと欧米なみにデータ処理をすれば、欧米と同じようにワクチンで効果を上げることができる。 伝染病に対して、厚生省が、やや軽視しはじめた矢先、HIVが登場した。
HIV自体が免疫機構を破壊するという厄介なもので、しかも性感染という本人のプラィパシーのからんだものであったうえ、目下裁判中の問題(アメリカの非加熱製剤を使ったため、多数のHIV感染者を血友病の患者から出した)もあって、厚生省も伝染病対策への反省もし始めた。

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